タロタロス（Tartaros）
地底世界のタロタロス（Tartaros）は、ギリシャ神話に登場する神話上の場所です。タロタロスは、ギリシャ神話における冥界（アンダーワールド）の一部であり、主に処罰や抑圧の場として描かれています。
以下は、タロタロスに関連する重要な点についての説明です：
- 冥界の一部：ギリシャ神話では、冥界は死者の霊魂が行く場所であり、ゼウスの支配する天界オリュンポスと対照的です。冥界は複数の領域で構成されており、タロタロスはその中の一つです。
- 抑圧と処罰の場：タロタロスは、特に悪事を働いた神々や人間に対して厳しい処罰を与える場所として描かれます。例えば、タイタン族や巨人たちが反乱を起こしたとき、彼らはタロタロスに投獄されました。
- タルタロスの穴：タロタロスは一般的に「タルタロスの穴」として知られる場所にありました。これは、地底深くにある広大な穴や洞窟を指します。タルタロスの穴は、地球の中心から更に下に存在するとされました。
- タンタロスとスィシュプス：タロタロスにはいくつかの有名な罰を受けている人物がいます。例として、タンタロスは水の中に立たされ、果実が手の届かない位置にあり、渇きと飢えを感じるものの、満足させることができません。また、スィシュプスは岩を山の頂上まで転がさせようとしますが、岩は必ず途中で転がり落ちてしまい、彼の努力が報われないという罰を受けています。
- オルペウスの冥界への冒険：伝説のオルペウスは、愛する妻エウリュディケを冥界から連れ戻すためにタロタロスへの冒険を試みました。彼の音楽の才能が冥界の王ハデスを感動させたため、エウリュディケを地上に連れ戻す許可を得ましたが、条件として彼女を振り返ってはならないという厳しい制約を課されました。
以上が、タロタロスについての概要です。ギリシャ神話では、冥界やその他の神話上の場所が多く描かれており、それらは物語や神話の要素として重要な役割を果たしています。